2006年03月22日

2006.3.22 ADIEMUS(アディエマス) @Bunkamura オーチャードホール



アディエマスが、コンサート!?

アディエマスといえば、エニグマのように
作り込まれたサウンドの、プロデュース作品。
という印象があったので、コンサートというのは
正直ピンとこなかった。
しかし、どんなライブなのか、とても興味があったので
行ってみることにした。

雨の渋谷、文化村。2003年のイブライム・フェレール以来だ。

照明の暗転とともに、カール・ジェンキンスが登場。
鐘の響きとともに、コンサートが始まった。

一曲目から、9人のアディエマス・シンガーズによる
厚みのあるコーラスで、ホールが埋め尽くされる。
寸分違わぬ、呼吸とピッチは、驚嘆以外の何ものでもない。

このハーモニーが、生で奏でられているというだけで涙が出そうになる。

もうひとつ、驚いたことがある。
何気なく聴いていたADIEMUSのCDだが、
その包み込むようなサウンドから、
シンセ中心の、サウンド構成だとばかり思っていた。

しかし、このコンサートはストリングス中心のオーケストラと
パーカッションという構成。
どんなサウンドになるのか、とても興味があった。

しかし、今ホールに響いている音は、CDのサウンドそのままだった。
そう、シンセだと思っていたサウンドは、
実はアディエマス・シンガーズによる、コーラスによるものだったのだ。

この演奏を、支えているもののひとつにパーカッションがある。
グルーヴ感溢れるリズムは、独特の雰囲気を醸し出す。

ストリングスとパーカッションの演奏に、分厚いコーラスが重なる。
確かにここにブラスが入ると、お腹いっぱいな感じがしてしまう。
ここにカール・ジェンキンスのプロデュースセンスが光る。

ストリングスの音色は、エッジが立っていて
乾いた感じのする、クラシックとはまた違った力強い響き。

このコンサート、尺八の藤原道山氏もゲスト出演していた。
アディエマスでは、特徴的なリコーダーが吹かれているので、
なるほど、尺八も違和感なく演奏にとけ込む。

聴いているうちに、自然と映像が浮かぶ音楽は大好きだ。
自然と精神がどこかにトリップする。健全なトリップだ。
浮遊感のある状態。α波とかが充満している感覚。

アンコールでは、「さくら」をアディエマス・シンガーズがアカペラ演奏。
琴線に響くハーモニーは、奇跡としか言いようがない。
この9人だからこそ奏でられるハーモニーという儚さが、桜のそれと重なる。
まさに、この瞬間しか聴けない演奏である。
コーラスではない、演奏である。

外は春にもかかわらず、冷たい雨だったが
とても幸せな時間を過ごすことができた。
期待していなかったと言っては失礼だが、
見事に180°以上裏切られた形となった。

何事も百聞は一見にしかずだと思っているが
今回は百聞は一聴にしかずといったところか。
素敵な演奏をありがとう。

ベスト・オブ・アディエマス
ベスト・オブ・アディエマス
posted by taka at 23:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライブレポート

2006年03月20日

2006.3.20 鈴木志郎康教授 退職記念映像展 @多摩美術大学



映像作家の、小沢和史監督の誘いで、
彼が美大時代のときの、教授の退職記念映像展に行った。
当然、鈴木志郎康教授なんて人は、知らないが、
鈴木監督の作品上映時に、監督のアップが写ると
クスッという笑い声が聞こえたりして、
愛されていた教授なんだな、という印象を受けた。


『風切り』 監督:鈴木志郎康
花をモチーフにした、日記のような作品。
東京の空を、コマ撮りした映像は、雲の流れが印象的。
窓辺の植木鉢の花が咲くまでを、コマ撮りで記録していたのを見て
植物が、動物のように動いて見える時間の感覚を持っている生物がいても、
おかしくはない、と思った。
余談だが、ハエは、人間の動きが1/10程度に見えるらしい。
「春は花が枯れる季節」
と、表現するのは、いかにも芸術家らしい視点。
近年患った(現在は完治)という病気と、
花が咲いてから枯れるまで、と
毎日は淡々と巡っているという、
3つの視点の対比が面白かった。


『耳プール』 監督:坪田義史
耳そのものをモチーフにした作品。
冒頭からノイズの洪水と、耳の映像。
ノイズ音の迫力が凄い。
人間は、轟音の中では、生活できないらしいが、
毎日が、この音の中で生活だったら・・・
と、考えてしまった。
今、この世の中には電波が洪水のように、飛び交っている。
電波が耳に聞こえるなら、そんな感じなのかも知れない。


『ファールグランド』 監督:小沢和史
夜に見る「夢」のような作品。
話がつながっていそうで、つながらないとか
安心できない緊張感とか、
起承転結になってないとか、
あの人は敵だったのか、味方だったのかとか。
夢を映像にすると、こんな感じなんだろう。
人が話す、昨日見た夢の話はあまり好きじゃないが
もし映像があるなら、見てみたい気がする。


上映後、3監督の対談があった。
その中で鈴木教授は、
白紙に向かっているときが一番大事。
作家は、作らなきゃ伝えられない。
というような事を言っていた。
その通りだと思った。
posted by taka at 22:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | シネマ

2006年03月08日

2006.3.8 14周年記念イベント『the beginning』 @恵比寿GUILTY



14周年記念イベント『the beginning』 @恵比寿GUILTY

AKIO/太田美知彦/河野りょう/橋本優樹/ever green

これだけシンガーソングライター系の、男性ヴォーカルが集うイベントは珍しい。
やはり男性として、男性がどんな歌を歌うのか、とても興味がある。


AKIO
間に合わず、聴けなかった。残念。

太田美知彦
以前から知ってはいたのだが、歌を聴いたのは初めて。
話し声とは違う、甘い歌声は、正直意外だった。
コーラスの同期は最初、邪魔に思えたが、気がつくと曲に聞き入っていた。
こういう演出も、やはり必要だと思った。
後半、サックスの宮崎隆睦氏も加わり、音に幅が出てきた。
ソプラノサックスの音は、とても好きだ。
7年ぶりのライブということで、最初は堅かったが、
最後のほうは、すっかりプロの音にまとまっていた。
本番中に、固まっていく。このあたりは、さすがだ。

河野りょう
声は太めの好きな感じだが、ギターのストロークが強すぎて、最初の2曲は歌詞が聴き取れなかった。
中盤からは、アルペジオの曲も登場して、歌詞も自然に伝わってきた。
ギター2本のアンサンブルを、工夫すれば、もっと良くなる。
シンガーソングライターの場合、譜面は置かない方がいいと思う。
最後の曲、顔にかかるマイクスタンドの影が気になった。
魅せる工夫に期待したい。

橋本優樹
MCの声がとてもパワフルで、場を盛り上げるエネルギーに満ちていた。
メンバーも含めて、ライブの空間を本当に楽しんでいるようだった。
終わりの方は、プロのライブの空気感に包まれていた。
これは今回のような、小規模な対バンイベントでは珍しい。
エンターテイナー的な要素が強いので、曲によっては、
ギターを置いても良かったと思う。
譜面を見ながら、弾くくらいなら、なくてもいい。
もっと良い曲が書ければ、必ずブレイクするだろう。

ever green
見た目とギャップのある、甘い歌声。
特徴的な声なので、声を活かした曲作りができれば、もっと良くなると思う。
曲自体は、オーソドックスなポップという感じだった。
もっとオシャレなサウンドにすれば、聴いている方も違和感なく楽しめると思う。


今回はデビューしていたり、プロで活動しているアーティストが、多かったが
演奏のあらが気にならない分、もっと別のことが気になってくる。
全体的な感想は、「まとまりすぎている」といったところか。
アマチュアのイベントで遭遇する「何だコレ?」という驚きがなく
物足りなく感じたのかもしれない。
そういったサプライズと安定を保ちながら、ファンを惹きつけていく
一流のアーティストというのは、やはり、特別な存在なのだろう。
posted by taka at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライブレポート

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